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公益信託 日本動脈硬化予防研究基金(JAPF)  

●心血管疾患とは何か ●迫り来る高齢化社会の課題
●動脈硬化はどのように起こるか ●危険のシグナル
●動脈硬化を防ぐには(1)コレステロール 食生活を中心に
●動脈硬化を防ぐには(2)血圧のコントロール 運動を中心に


コレステロール 食生活を中心に

カロリー摂取を控えて肥満を防ぐ

肥満は心血管疾患の危険因子の1つです。内臓脂肪がたまると、高血圧、高脂血症、高血糖になる可能性が高く、心血管疾患のリスクが高くなります

最大の肥満対策の1つは、カロリーのとりすぎに注意することです。
基本的に、現代人はカロリーのとりすぎとみなされることが多いので、カロリー摂取を控える必要があります。

エネルギーの食事摂取基準(kcal/日)

 

男性

女性

生活活動レベル

I

II

I

II

18〜29歳

2300

2650

1750

2050

30〜49歳

2250

2650

1700

2000

50〜60歳

2050

2400

1650

1950

70歳以上

1600

1850

1350

1550

「生活活動レベル」の「I」は、ふだんあまり運動をしない人。「II」は、適度な運動をしている人。適度な運動をすれば、1〜2割方カロリーを多くとってもよいことがわかる。

効果的なのは、カロリーの多い脂肪分の摂取を控えること。そのために、次のような点に注意してください。

・肉を食べるときは、
 脂肪の多いロースではなくヒレにする。

・食用油の使いすぎに注意する。

・マヨネーズ・ドレッシングの使いすぎに注意する。

ただし、カロリーを減らすことだけを考えると、栄養素のバランスが崩れてしまいます。野菜を積極的にとり、主食もほどほどに食べるのが大切です。

動脈硬化を防ぐ「抗酸化作用」とは?

ポリフェノールということばを、テレビや新聞で一度は耳にしたことがあるかと思います。ほとんどの植物に含まれている物質で、植物の色素や苦味の成分となっています。
こうした植物に由来する色素や香料は、古くから人間に利用されてきましたが、最近になって、私たちの体内の酸化を防ぐ「抗酸化作用」をもつことがわかってきました。

体内の酸化は、ストレスや大気汚染、喫煙習慣などによって促進され、健康を害するさまざまな現象を引き起こします。
その一つが、血液中における酸化LDL(悪玉コレステロール)の増加です。これは、動脈硬化を進行させる大きな原因となってしまいます。

しかし、ポリフェノールを多く含んだ食品をとれば、体の酸化はある程度防ぐことができます。
もちろん、栄養素をまんべんなくとることが第一ですが、その上で献立にこうした食品を上手に生かすことを考えたいものです。
代表的なポリフェノールと、それを含む食品をあげてみましょう。

・カテキン…………

緑茶

・セサミン…………

ごま

・クルクミン………

ターメリック(うこん)

・アントシアニン…

ブルーベリー、
紫キャベツ、
赤米、黒米

・イソフラボン……

大豆

・フラボノイド……

緑茶、ブドウ、
ナス、ソバ

脂肪分と塩分のとり方に工夫を

脂肪分と塩分の摂取も、生活習慣病や動脈硬化に深く関係しています。
脂肪分のとりすぎは高脂血症や高コレステロールを招き、塩分のとりすぎは高血圧の原因となるからです。

ひと口に脂肪といっても、いろいろな種類があり、体内での働きもそれぞれ異なります。そして、この違いのもとになるのが脂肪酸です。
動脈硬化の予防には、脂肪酸の種類をよく考えてとることが大切です。

・飽和脂肪酸
 動物性の脂肪やココナツ油などに多く含まれており、とりすぎると悪玉コレステロールが増加するので注意してください。

・多価不飽和脂肪酸
 n-3系脂肪酸には、背の青い魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)があります。悪玉コレステロールを減らし、心血管疾患の原因になる血栓の生成を防ぐ役割があります。
 n-6系脂肪酸には、多くの植物油に含まれるリノール酸があります。とりすぎると動脈硬化の原因になるので注意してください。

・一価不飽和脂肪酸
 オリーブ油やサフラワー油に多く含まれています。悪玉コレステロールを減らす役割があります。

日本の伝統的な和食は、塩分のとりすぎさえ注意すれば、栄養のバランスのとれた理想的な食事です。

塩分について、日本人の摂取量は戦後減少してきましたが、まだまだ多いレベルです。
1日6g以下が理想的ですが、まずは男性10g、女性8g以下を目標としましょう。
塩分を減らすには、塩分の少ない味付けに慣れることが大切です。そのために次のような方法をお勧めします。

食塩排泄量(INTERMAP 40〜59歳男性)

塩分の摂取量は、まだまだ西欧諸国よりも多くなっています。

・香辛料やハーブを活用して、
 塩分が少なくても深みのある味にする。

・柑橘類を利用して味付けをしたり、
 
醤油の代わりにポン酢を使う。

・だしやスープをとって、
 塩分が少なくても深みのある味にする。

また、新鮮な野菜や果物を多くとりましょう。野菜や果物に多く含まれているカリウムは、余分なナトリウムを対外に排出し、血圧を低下させる作用をもっています。

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