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公益信託 日本動脈硬化予防研究基金(JAPF)  

●心血管疾患とは何か ●迫り来る高齢化社会の課題
●動脈硬化はどのように起こるか ●危険のシグナル
●動脈硬化を防ぐには(1)コレステロール 食生活を中心に
●動脈硬化を防ぐには(2)血圧のコントロール 運動を中心に

最大の危険因子は「高血圧」

心血管疾患の危険因子としては、高血圧、喫煙習慣、肥満、過度のアルコール摂取、運動不足、コレステロール異常、偏った食事、糖尿病などがあげられます。
なかでも重要なのが高血圧です。高血圧の状態が続くと、動脈は強い内圧を受け、内皮細胞が傷つきやすくなるからです。
傷ついた内膜からは血液中のコレステロール(LDL)が入り込み、徐々に蓄積して動脈硬化を進行させてしまいます。

加齢にともなって、動脈硬化が進行するのは避けられません。しかし、食生活や適度な運動といった生活習慣の改善によって、高血圧をはじめとする危険因子を減らし、動脈硬化の進行を遅らせることは可能です。

高血圧かどうかの基準値は、最大血圧(収縮期血圧)140以上もしくは最小血圧(拡張期血圧)90以上です。これ以上になると、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクは2倍以上になります。
また、正常血圧は130-85未満というのが一般的ですが、動脈硬化予防には、できれば120-80未満が望ましいとされています。

高血圧のガイドライン

家庭で測定する場合、診察室よりも低めになる傾向があるので、135-85を高血圧の境界線とすることが多い

高血圧の危険性

日本脂質介入試験
(Japan Lipid Intervention Tnal:J-LIT)による

「白衣高血圧」と「仮面高血圧」、危険なのはどっち?

私たちの血圧は、時間や環境によって変化します。
家庭で測定した値と、診察室で測定した値が大きく違うことも珍しくありません。

このうち、家庭で測ると正常なのに、診察室では血圧が高くなる現象を「白衣高血圧」と呼んでいます。
白衣を見ると緊張して血圧が高くなるためで、あまり心配はいりません。

一方、診察室では正常なのに、家庭で測ると血圧が高い「仮面高血圧」は注意が必要です。正常という「仮面」をかぶっているために、診察時に見落とされがちです。
仮面高血圧がなぜ危険かといえば、診療のときには正常値なのに、家庭で測る朝方や夜間に高くなるからです。
心血管疾患は、明け方から午前中に発作が起きることが多いので、とくに朝、血圧が高い人は注意してください。

調査によれば、正常血圧の人にくらべて、一日中血圧の高い「持続性高血圧」の人の心血管疾患リスクは3倍弱。それに対して、「仮面高血圧」のリスクは4倍弱と大きくなっています。

メタボリックシンドロームの恐怖

自分は、血圧も血糖値、コレステロール値も正常値だから、心血管疾患の心配は少ない──そういう人がいますが、残念ながらそれは正しくありません。

たとえ、危険因子のそれぞれが、ほぼ正常とみなされる範囲内にあっても、あるレベル以上の危険因子を2つ以上もっていると、やはり心血管疾患のリスクが高くなるからです。そして、その基盤にあるのが内臓脂肪の蓄積です。
こうした状態は「メタボリックシンドローム」と呼ばれています。

とくに、内臓脂肪の多い人は要注意。ウエスト(へそ周り)が大きい人は、内臓脂肪が多いとみなされます。その場合、血圧が130-85ほどであっても、中性脂肪や血糖値が一定以上あると、動脈硬化が進みやすくなります。

具体的には、下に示す4つの基準値のうち、「内臓脂肪蓄積」に該当していて、かつ残りの3つの基準のうち2つに該当している人が、メタボリックシンドロームと診断されます。
メタボリックシンドロームの人は、そうでない人にくらべて、心血管疾患を発症するリスクが6〜7倍といわれています。

メタボリックシンドロームとは

同じ脂肪でも、上半身肥満の原因となる内臓脂肪は、皮下脂肪よりも健康に悪い。血圧を高くしたり、血栓を作りやすくしたりするからだ。

内臓脂肪蓄積

高血圧

130-85以上

メタボリック
シンドローム

ウエストサイズ
(へそ周り)が、
男性85cm以上、
女性90cm以上

高脂質異常血糖
(LDLコレステロールを除く)

中性脂肪(トリグリセリド)が
150mg/dL以上 または
善玉(HDL)コレステロールが
40mg/dL未満

高血糖

空腹時の血糖値が、
110mg/dL以上

うち2つに該当

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